状況によっては褒め言葉といえる
前述したように、そもそも「癖」とは、無意識のうちに行う習慣的な行動や、偏った好み・傾向のこと。この「癖」が一般的ではなく独特であったり、変わっていたりすることを「癖が強い」と表します。
「癖が強い」という一言だけでは、ポジティブにもネガティブにも受け止められるため、その一言だけでは褒め言葉かどうかの判断は難しいといえます。
褒め言葉として使うときは「個性的で面白い」「独創的で興味深い」といった意味合いです。独特な感性や強い個性に興味関心があり、ポジティブに捉えられます。
しかし反対に「一般受けしない」「個性が強すぎて困惑してしまう」など、ネガティブに捉えられてしまう可能性もあるため、使うシーンや前後の文脈から、どちらの意味合いであるかを判断する必要があります。
既に打ち解けた友人や知人に対して「癖が強い」と言う場合は誤解が生まれにくいかもしれませんが、初対面の人や目上の人に対して使うのは、ネガティブに受け止められる恐れもあるため避けた方が無難でしょう。
癖が強い人ってどんな人?特徴をチェック
周囲の人からよく「癖が強いね」といわれる人に共通して見られる特徴はあるのでしょうか。よくいわれる五つを紹介します。
個性的なセンスを持っている
派手なデザインの服装やアクセサリーなど、個性的で独特なファッションを楽しむ人は、周囲から癖が強い人だと思われがち。ブレないファッションセンスを持っているため、トレンドに左右されない人も多いです。
また、その独特なセンスや世界観を表現するのは服装だけに留まらず、髪形やメイク、持ち物にも表れます。周りに惑わされず、自分の好きなスタイルを楽しむ姿が、周囲の人を惹きつけると考えられます。
独特な雰囲気がある
言葉では表しづらい独特な雰囲気を相手から感じ、癖が強い印象を受けた経験がある人も少なくないでしょう。
異彩を放つ雰囲気がある人は、周囲の人が思いつかないような変わった発言をしたり、誰も予想できない大胆な行動を取ったりする傾向にあるため、集団の中でも比較的目立ちやすいのが特徴です。
独特の世界観がファッションだけでなく、表現方法や言動にも表れているが故に、つかみどころがないと感じる場合も。
発想が斜め上
人とは違ったものの見方で何かを考えたり、他の人にはない多角的な視点を持って物事を捉えたりする点も挙げられます。そのため、あっと驚くようなアイデアを思いつくことも珍しくないでしょう。
斜め上の発想に、はじめは周囲が戸惑う場合もあるかもしれません。しかし、突拍子もない予測不能な発言や行動は、周囲の人に新しい視点や気づきを与えるケースもあります。
特にクリエイティブなアイデアが求められる場所や、仕事で打開策がなく行き詰まったシーンなどでは、奇想天外な発想や行動に救われるかもしれません。
マイペースで自分を貫く
個性的なファッションセンスや言動などで、周囲の人を驚かせることも珍しくないですが、自身が目立っていてもあまり気にしていない傾向も。
自分のこだわりの世界観や好奇心を大切にしていたり、普通の人にはなかなか思いつかない発想をしたりするため、そもそも周りの目を気にしないマイペースな人が多く見られます。
自分の意思をしっかりと持っているので、自分のペースは崩さず、一度決めたことは最後までやり通せる人も多いです。
自分ルールやこだわりが強い
他の人があまり気にしないような、些細な点に強いこだわりを見せるタイプも。加えて、こだわりや自分の中のルールに、納得するまで固執する可能性が高いといえます。
周囲の目を気にせず我が道を行き、自分のペースを崩さずこだわり抜く姿は、頑固で協調性がないというようにネガティブに捉えられることもあるかもしれません。
癖が強い同僚との上手な付き合い方
職場でもし癖が強い同僚と一緒に働く環境になったら、上手に接するコツはあるのでしょうか。職場でうまく付き合う方法を紹介します。
その人の個性として受け入れる
独特の世界観を持つ人は、なかなか思いつかないような発想や行動で、周囲を驚かせることもあります。それ故に目立ってしまい、周囲から孤立しやすくなってしまうなど、フォローが必要になる場面もあるかもしれません。
しかし反対に、新しいアイデアをもたらすなど、職場全体にポジティブな影響を与えてくれる可能性があります。
「普通はこうだから」と、自分の価値観を一般的なものとして押し付けるのではなく、その人の「癖」も個性として受け入れる姿勢が大切。相手と向き合い、価値観を受け入れようとすることで、職場の人間関係もよりよいものになるはずです。
相手に興味・関心を持つ
独特な雰囲気から、つかみどころがない人だと感じ、話しかけづらいと考えてしまう人もいるでしょう。しかし職場では、どんな人とも上手に接することが求められる場合もあります。
「何を話したらいいのか分からない」という場合には、まずは相手のことに興味を持って話しかけることがポイントです。
業務以外のことでも相手の興味がありそうな話題に変えたり、相手のペースに合わせて相槌を打ちながら話したりすると、徐々に打ち解けてお互いに話しやすくなる雰囲気をつくれます。