拭き掃除とは?
まずは、拭き掃除そのものについて、さらには水拭きと乾拭きの違いについても見てみましょう。
拭き掃除とは
拭き掃除とは、雑巾や布巾などで拭くことで汚れを落とす掃除方法です。掃除機などでも除去できないような細かい砂やほこり、あるいは食品や飲み物によるシミ汚れにも効果的。定期的に行うことでカビやダニの発生も防げます。
最近は、拭き掃除ロボットや拭き掃除機能がついた掃除機も見られるようになってきましたが、昔ながらの手による拭き掃除もまだまだメジャーです。
水拭きと乾拭きの違い
拭き掃除は「水拭き」と「乾拭き」に分類されます。水拭きとは、水で絞った雑巾で掃除する方法です。水分が汚れを浮かせて取り除く効果があります。一方、乾拭きとは、乾燥した雑巾で掃除する方法のこと。乾いた状態で、砂やほこりなどを取り除いたりします。
さて、水拭きと乾拭きではどちらから先に行うのがよいのかということですが、乾拭きから行うのがおすすめ。拭きたい面に大量のほこりや砂がある状態で水拭きをすると、それらが水分と混ざり合い、より面に吸着して汚れが取れにくくなってしまいます。そこで、あらかじめ乾拭きでほこりや砂をある程度取り除いてから、水拭きするのがよいでしょう。
拭き掃除に必要な道具について
次に、拭き掃除で使われる道具について解説します。
雑巾・布巾
水拭きや乾拭きに使います。古くなったタオルや衣類を代用してもOK。キッチンペーパーなど使い捨てのペーパー布巾・シートも使えます。
モップ
広い面積を拭くときに便利です。立ったまま拭き掃除ができるのも便利な点。水拭き用やほこり取り用など用途別に選びましょう。
スプレー
水や洗剤を吹きかけることができます。汚れがひどい場所や油汚れなどに効果的です。
洗剤
スプレーに入れたり、雑巾につけたりして使います。素材には中性洗剤やアルコール洗剤、お米のとぎ汁や石鹸などがありますよ。汚れの種類に合わせて選びましょう。
ゴム手袋
手荒れや汚れから手を守るために着用します。サイズが合っているものを選びましょう。
バケツ
水や洗剤液を入れておく容器です。雑巾やモップを絞ったり洗ったりする際に使います。
拭き掃除で注意すること
拭き掃除を行う際には注意した方がよい点があります。
まず、乾拭きから先に行いましょう。大量のほこりや砂がある状態で水拭きをすると水分と混ざり合い、汚れが広がってしまいます。
そして、乾拭きの際には、使い捨てのペーパータオルなどで一方向に拭くようにしましょう。くるくる円を描くように拭く、同じ場所をゴシゴシと何度も往復させるように拭くやり方だと、汚れをむしろ広げてしまうことになります。
他にも、食後や仕事の後など、汚れた箇所はなるべく早く掃除する方がよさそうです。面倒くさいからと放置していると、どんどん汚れがたまっていって掃除の負担が増えますし、菌も変化します。殺菌スプレーで殺菌・除菌ができたとしても汚れ自体はとどまったままなので(洗い流していない)、乾拭きは必要です。
また、拭き掃除を行う際には、換気もしっかりと行いましょう。特に冬場は室内の暖かい空気とともに汚染物質が舞い上がります。それらが下に降りてくるまでに、換気して外に出してしまう、というわけです。
台所の換気扇を回しながら、換気扇と対になる場所にある窓を数センチほど開けるとよいでしょう。可能な限り、対角線上に窓を開けて空気の流れを作ることが重要です。
さらに、空気の入り口となる窓は小さく開けておき、空気の出口となる窓は大きく開けておきます。ホースの口を狭くすると、水は勢いよく出ますよね。これと同じ原理で、空気の入り口をせまくすることで室内を通過する空気の速度を速め、効率的に換気できるわけです。
他にも、必要であれば、ほこりが口に入るのを防ぐためにマスクをするなどしてもよいでしょう。
拭き掃除のやり方(場所別)
拭き掃除は部屋や場所によって適した拭き方が異なるため、それぞれのポイントを押さえて行いましょう。適さない拭き方をしてしまうと、かえって汚れや菌を広げてしまったり、結局もう一度拭かなければならなくなったりしてしまいます。
ここからは場所別に拭き掃除のやり方を解説しましょう。
フローリング
フローリングは、基本的に乾拭きで十分でしょう。食べこぼしや粗相の汚れが多い場合には、固く絞った雑巾での水拭き(水分がほとんどない状態)で対応します。
じゅうたん、ラグ、カーペット
よく使われて汚れた雑巾よりも、使い古しのタオルなどの汚れの少ないもので拭くとよいでしょう。素手で扱える程度のお湯に布巾をひたして固く絞り、毛足を潰さないように拭きます。
畳、ゴザ
熱めのお湯に掃除用のタオルなどを浸して固く絞り、畳の目に沿って拭きます。水で絞ったタオルを電子レンジで数十秒ほど加熱してもいいでしょう。
窓、網戸、窓枠
軽い汚れであれば、固く絞った雑巾での水拭き(水分がほとんどない状態)で対応できます。
トイレ
汚れ度合いにもよりますが、乾いたトイレットペーパーで拭き掃除可能です。ドアノブ、電気のスイッチ、洗浄レバー、便座などを主に、一方通行になでるように乾拭きするといいでしょう。トイレットペーパーが水で湿っていると、逆に汚れる可能性があるようです。トイレは一番汚れが気になる場所であるだけに、簡単でもいいので定期的に拭き掃除したいもの。
最後に
拭き掃除は、部屋や場所によって適した方法が異なるため、ポイントを押さえた上で行うことが重要です。また、換気やほこりの飛散防止、汚れの塗り広げ防止などにも注意しましょう。これらのポイントを押さえて、定期的な拭き掃除を行うことで、快適な暮らしを実現することができます。
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