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2023.07.07

失念とはどのようなことを指す? 使い方の注意点を例文とともに紹介

 

「うっかり忘れること」を指す言葉である「失念」は、ビジネスシーンでもよく使われます。「失念」の意味について理解し、ふさわしい使い方をしたいところ。この記事では、例文を用いて使い方や注意点を紹介します。

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失念とは? 意味をチェック

自分がうっかり忘れていたことに気づいたとき、相手にどう伝えようか迷いますよね。特にビジネスの場では、なるべく丁寧な印象で伝えたいもの。そんな場合に適している言葉が「失念」です。

しかし、場にそぐわない使い方をすると、意味が正しく伝わらないことも。誤用を防ぐためにも、失念の使い方などを把握しておきましょう。

デスクトップのパソコンを操作しながら困った表情をしている人のイラスト

失念とは「うっかり忘れること」を指す

辞書による失念の意味は、次のようになります。

しつ-ねん【失念】
1 うっかり忘れること。ど忘れ。物忘れ。
2 仏語。記憶をさまたげる心の作用。

(出典:『デジタル大辞泉』小学館)

日常生活やビジネスシーンでは、「うっかり忘れること」の意味でよく使われます。口頭はもちろん、メールでも使える言葉です。

また「失念」は、それ自体が丁寧や謙譲の意味を含むわけではありませんが、目上の人や取引先に対しても使われます。「忘れる」は表現がややカジュアルとされるため、硬めの表現である「失念」を使う方がしっくりくるからです。「うっかり忘れていました」と言うより、「失念しておりました」と伝える方が、より丁寧な印象を持ちますよね。

失念したことを伝える際は、謝罪の言葉も添えるとよいでしょう。失念は、自分自身の落ち度。謝罪の言葉を言い添えて、よりしっかりと謝罪の気持ちを伝えるのもひとつです。その場合、「私が失念しておりました。申し訳ございません」のように使うことができます。

失念の類語、違いは?

失念の類語も押さえておきましょう。それぞれの意味や違いを把握すると、適切に使うことができます。

「忘失」
忘失は、「すっかり忘れてしまうこと」「忘れてなくすこと」(『デジタル大辞泉』小学館)という意味です。忘失は、物を紛失したという意味で「〇〇を忘失する」という形でも使うことができ、この点が失念との大きな違いと考えてよいでしょう。

「放念」
放念は、「気にかけないこと」「心配しないこと」(『デジタル大辞泉』小学館)を表します。メールや文書などの書き言葉で使われることが多く、日常会話などではあまり使わないかもしれません。相手から「ご放念ください」と言われたら、それは「(そのことは)忘れてください」「心配しないでください」という意味です。

失念はどう使う? 口頭やメールの使い方

実際に失念をどう使うかについて見ていきましょう。例文も紹介するので、参考にしてみてください。

紙飛行機の上に乗った封筒の3Dイラスト

口頭で失念を使う

会話などで失念を使うときは、たとえば以下のように言うことができます。このとき謝罪の言葉を言い添えると、気持ちがより伝わるかもしれません。

《例文》
・説明会の予定を失念しておりました。大変申し訳ございません。
・申し訳ございません。ミーティングの時間変更について、お伝えすることを失念しておりました。

メールで失念を使う

失念をメールでどのように使うかもチェック。メールの場合は、メールの内容確認が遅れてしまった場合や、メールの返信忘れ、ファイルの添付忘れなどで使われることが多いでしょう。

《例文》
・〇月〇日にお送りいただいたメールの確認を失念しておりました。大変申し訳ございません。
・データの添付を失念しておりました。大変失礼いたしました。

「失念していた」というメールへの返信例文

取引先などから、「失念していた」というメールをもらうこともあるでしょう。その場合、どのように返信するのか一例を紹介します。

取引先などから「失念していた」というメールが来たら、まずは相手を気遣う言葉をかけましょう。この一文があると、相手を安心させることができます。また、自分も気づくべきだったと思うときは、その旨も伝えるとベター。

《例文》
・ご丁寧にメールをいただきありがとうございます。〇〇の件はどうかお気になさらないでください。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
・ご連絡のメールをありがとうございます。こちらこそ、気がつかず大変失礼いたしました。

失念を使うなら、注意したいこと

失念を使う際、注意しておきたいことを紹介します。使い方を誤ると、相手が違和感を覚えたり、正しく伝わらなかったりする可能性もあるので、意識しておいてはいかがでしょうか。

スマホをタップしている手元の3Dイラスト

「もともと知らなかったこと」には使えない

失念は、既に知っていたことや情報を「うっかり忘れた」際に使う言葉。知らなかったことに対しては使いません。もともと知らないのであれば、「存じません」、より丁寧に伝えたいときは「存じ上げません」などを使うとよいでしょう。

《例文》
・私はその商品を存じませんでした。
・〇〇様については、存じ上げませんでした。

「忘れること」を相手にお願いする場合は使わない

先に送ったメールの内容や、すでに伝えた予定などに変更が生じ、「先のことは忘れてほしい」というお願いをしたいときには、失念は用いません。

《NG例文》
・昨日お送りしたメールの内容は、失念なさってください。
・今回の件はどうか失念してください。

上記の場合は「忘れてください」「ご放念ください」を使うのがよいでしょう。

最後に

使う言葉によって相手に与えるイメージは変わり、「忘れていました」ではなく「失念しておりました」と伝える方が丁寧な印象に。失念という言葉は比較的硬い印象があり、ビジネスシーンでも使いやすいといえます。だからこそ、しっかりと意味や使い方を把握し、適切に使えるようにしたいところです。

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