職場で自分のことを話さない人の特徴
職場で自分のことをあまり話さない人は、あえて自分の話題を避けているのかもしれません。ただ、仕事を円滑に進めるうえでは、自分のことを話さない人とも良好なコミュニケーションをとっていきたいものです。自分のことを話さない人には、どんな特徴があるのでしょうか?
シャイ・恥ずかしがり屋
シャイで恥ずかしがり屋の人は、自分が会話の中心になり注目を集めることが恥ずかしく、なかなか発言自体ができない人が多い傾向です。また、自分について話すことを「自分語り」として捉えてしまい、恥ずかしく感じてしまう人も。
自分語り自体は悪いことではありませんが、過去に他人を見て自己中心的な印象を抱いたり、自分自身が指摘されたりしたことから、恥ずかしいこととして認識しているのかもしれません。
ただし、恥ずかしさが理由の場合、話す相手との関係性次第で対応が変化することもあります。初めは恥ずかしがっていた人でも、仲良くなるにつれて自分の話をしてくれるようになる場合もあるでしょう。
用心深い・警戒心が強い
用心深く警戒心が強い人は「知り合って間もない人にはできるだけ自分のことを知られたくない」と考えがちです。一定の距離感を保とうとするため相手も深い内容に踏み込みづらく、信頼関係を築くまでに時間を要する場合も。一方で、いったん信頼を得て親しくなってからは、警戒心をゆるめて自分のことを話してくれる可能性も高いでしょう。
そのほかに、元々は自分のことをよく話す人であっても、過去にプライベートの話からトラブルになったことがあるなど、嫌な経験が原因で自分の話をしないこともあります。この場合、関係性の変化で自分のことを話してくれるようになるかどうかは個人差がみられるでしょう。
聞き上手な場合もある
自分のことを話すのは苦手でも、相手の話を聞くのは好きな人もいます。このタイプの人は、相手の話に相槌を打ったり、質問をして話を広げたりすることが得意です。聞き上手で適切に返答できるため、自分のことを多くは語らずとも相手に壁を感じさせず親しくなれます。
また、苦手意識はないものの、他人の話を聞く方が好きだったり得意だったりする場合もあります。自分のことを話すよりも相手の話を聞くことを優先させるために、自分のことを話す機会を逸しているのです。このタイプは話の流れが向けば、比較的フランクに自分のことを話してくれます。
職場で自分のことを話さない人の心理
職場で「自分のことをできるだけ話したくない」と思うのはなぜなのでしょうか? 他者からの意見や評価を恐れる気持ちから避ける人もいれば、反対に全く気にしていないために話さない人もいます。自分のことを話さない人に考えられる心理を見ていきましょう。
自信がない
自分に自信がないために「自分の話をしても相手にはきっとつまらないだろう」と思っているパターン。謙虚な性格の人によくある特徴で、自分の話に付き合わせることに申し訳なさを感じてしまいがちです。話した後の沈黙に対しても恐怖心を抱いており、「気まずい雰囲気になってしまうくらいなら話さずにいよう」と思ってしまいます。
また、過去に自分の話をしたけれど受け止めてもらえなかったなどのトラウマがある場合、「自分の話をすることで相手に嫌われてしまったらどうしよう」とマイナス思考に陥ってしまっている人も多くいます。自信を取り戻すために新たに受け入れられた経験で上書きしたいものの、一度拒絶されたために1歩を踏み出すのが怖くなっているのです。
自分から話すメリットはないと感じている
職場の人間関係において、業務以外の自分のことについてどれだけ話すかは個人の裁量にゆだねられています。話すことで打ち解けて職場でのコミュニケーションが良好になる可能性がある一方で、相手に対して忖度したり気遣ったりなど仕事とは関係のない部分でストレスを抱えるリスクも。
また、自分の話に時間を割くことで、全く話さなかったときよりも仕事の生産性が落ちる可能性も否定できません。プラスの面とマイナスの面を天秤にかけたとき、自分のことを話すメリットはないと判断する人もいます。
他人に興味がないケースもある
趣味など独自の世界観を大切にしている人や、目の前の仕事を黙々と進めたい人は、他人に興味を持っていない場合も。それゆえ、相手に自分のことを理解してほしいという気持ちを抱きづらい傾向もみられます。「相手も自分に対して興味を持っていないだろう」と考え、お互いの話をして親しくなる必要性も感じていないケースもあります。
人のために時間を使うことを前向きに捉えておらず、職場の飲み会などのイベントを欠席したり、うわさ話も苦痛に感じ、同じ時間を自分のことに費やしたいと考える一面も。業務以外の会話の機会が少ないため、結果的に自分のことはめったに話さないことになるのです。
自分のことを話さない人と上手く接するには
仕事であれば、自分のことを話さない人とも上手に接することが求められる場面もやってきます。自分のことを話したがらない人に関しては「話しても話さなくてもよい」くらいに大きく構えましょう。今すぐは難しくとも、関係性を育むことで状況が好転する場合もあります。
相手のペースを尊重する
自分のことを話さない人から強引に話を聞き出そうとすると、余計に殻に閉じこもってしまう可能性があります。秘密主義や人見知りの人にとって、話さなければならない雰囲気はプレッシャーに感じるものです。親しくなっていない人に対して、自分の話をすることが苦手な人もいます。
そのような人に対しては、最初から深く話を聞こうとしても警戒されてしまい余計に距離が広がってしまいます。相手がまだ話したくなさそうにしていたら、興味のありそうな話題を変えたり会話のペースを合わせたりするなど、無理に聞き出そうとしないのが得策です。
相手を否定するような言動は避ける
せっかく会話のキャッチボールをしようとしても、自分の発言に対して否定的な言葉を返されると、誰しも腹立たしい気持ちになったり、会話することに疲れてしまったりします。自分の話をすることに苦手意識を感じている人に関しては、余計に後ろ向きになってしまうかもしれません。
否定的な言葉をつい返してしまう人は、肯定的な言葉をかけることを意識してみましょう。相手を否定するのではなく、話しやすい雰囲気になるように声のトーンやリアクション、表情にも気を配り、共感の意思を示すと効果的です。
焦らないこともポイント
相手がなかなか自分のことを話してくれないと、早く相手のことを知りたいと焦ってしまうかもしれませんが焦りは禁物です。焦りが相手にも伝わってしまい、気を遣うことにお互いが疲れてしまいます。質問攻めにされることで、相手のガードが余計に厳しくなってしまうこともあるでしょう。
最初は適度な距離感で接しながら気長に様子を見て、打ち解けてきたタイミングで次第に距離を縮めていくことがポイントです。業務上での関わりの長さや、ちょっとした会話の積み重ねも無駄にはなりません。相手のことを知るために必要な時間と考えて、相手のありのままを受け入れる意思を示していきます。
自分のことを話さない人と信頼関係を築くには
自分のことを話さない人と上手く接せるようになった後は、信頼関係を構築していくことが関係性改善の秘訣です。職場においてなかなか自分の話をしてくれない人とも信頼関係を築き、仕事をしやすくするためのポイントはあるのでしょうか?
相手の様子を観察することから始めよう
職場で自分のことを話さない人と信頼関係を築くには、まずは相手のことを観察することから始めるのがおすすめです。会話をしているときの表情の変化や視線の移り変わり、仕草などはヒントになります。他人の話題のときに少し興味深そうな表情をした場合、もしかしたら相手にとって関わりの深い内容なのかもしれません。
大人数の場で話題を振ると委縮してしまう可能性もあるため、まずは少人数かつリラックスできる場所やタイミングで話を振ってみましょう。警戒した様子や嫌がった素振りが見られたら、無理に話を続けることはやめて次の機会を待つことも大切です。
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