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2023.09.07

職場でのいじめの対応法は? 要注意ケースも解説【社労士監修】

 

職場でのいじめによるトラブルは、パワハラや訴訟などに発展することがあるのをご存じでしょうか? トラブルを抱えていても、仕事を辞められず、我慢している人もいるかもしれません。そこでこの記事では、職場でのいじめの事例や、よくあるケース、対応法などを解説します。

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よくある職場いじめの事例って?

職場でのいじめに悩んだ経験はありますか? 中には、まさに今悩んでいるという方もいるかもしれません。収入や生活、今後のキャリアなどを考えると、いじめられているからといって、なかなかその職場を辞められないという事情もあるでしょう。

とはいえ、「このまま耐え続けるのが正しいの?」という葛藤もあるのではないでしょうか。そこでこの記事では、職場でのいじめの事例や、対応法、気をつけたいポイントなどを解説します。職場でのトラブルに悩んでいるという人は、ぜひ参考にしてみてください。

ノートパソコンを見ながら悩んでいる様子の人のイラスト

職場でのいじめには、どのような事例があるのでしょうか? ここからは、よくある例を見ていきましょう。

1:集団での無視や仲間外れ

よくあるのは、集団で誰か特定の人を無視する、仲間外れにするというもの。これには、あからさまに無視をするという事例から、特定の人だけをランチに誘わない、旅行のお土産などを一人にだけ配らないというような、遠回しなケースもあるようです。

また、さらに困ったケースでは、必要な仕事の情報をその人にだけ渡さないということも。これによって仕事がうまく進まず、ミスをしてしまい、人事評価が下がるように仕向けるなど、業務に支障をきたす事例もあるようです。

2:暴力

かなり強烈なケースですが、殴る、物を投げつけるなど、物理的な攻撃の事例も。「今時そんなことあるの?」と驚くかもしれませんが、職場での暴力によるいじめは、まだまだあるのが現状のようです。

また、これが刑事的な事件や訴訟に発展することも。実際に、こうしたことがきっかけで、被害者から訴えられたという人もいるようです。

3:暴言や人格否定

身体的、物理的な攻撃以外にも、暴言や人格否定など、言葉でのいじめという事例もあります。特に厄介なのが、正論できつく問い詰めるようなパターン。例えば、長時間みんなの前で立たされて「なぜこんなミスをしたんだ!」と怒鳴られ続けるというケースもあるようです。

また、「お前みたいな無能は初めて見た」や、「バカなの?」といった暴言や、人格否定をされるというケースも。人によっては、「自分が悪いから」などと言って、黙って耐えてしまうこともあるでしょう。

しかし、たとえ正論であっても、業務上必要なレベルを超えている場合は、ハラスメントになる可能性が高いということも、押さえておきたいですね。

4:笑いものにする

みんなの前で笑い物にするという事例もあるようです。特にこのパターンでは、いわゆる「いじられキャラ」のタイプの人が対象になりやすいようです。

このケースの怖いところは、上司や周囲からすると「仲がよさそう」と思われてしまっている可能性があること。やられた方も、最初は笑っていたものの、次第にエスカレートし、笑えないレベルに発展してしまうこともあると聞きます。このパターンは、やっている方に自覚がない場合も。また、周りにも歪な関係性に気付かれにくいので、注意が必要です。

気にしないのが正解なの?

職場でのいじめは、我慢をし続けるのが正解なのでしょうか? 中には、「そんなの気にしなければいい」と思う人もいるかもしれません。しかし、毎日長い時間を過ごす職場で居心地の悪さを感じて、「気にするな」と言われても難しいですよね。

最初は気にしないようにしていても、ずっと陰湿な言動を受け続ければ、少なからずストレスは溜まっていくものです。こんなとき、「私さえ我慢すればいい」や「よくあること」と受け流すのは要注意。一人で抱え込まずに、相談することや、時には、戦う姿勢を見せることも必要なときがありますよ。

ミーティングをするビジネスパーソンネガティブイメージ

というのも、角を立てたくないからと黙って耐えていると、エスカレートする可能性があるからですそもそもいじめが起きやすい職場は、業務量が多すぎる、仕事が属人化していて風通しが悪いなど、様々な環境要因が絡み合っていることが少なくありません。その結果、みんながストレスを抱えていて、特定の人に辛く当たることにつながっているケースも。

学生であれば、毎年クラス替えがあり、一定年数で卒業していきますよね。それでもいじめは辛いものです。まして仕事となると、さらに長い期間その状況が続くことも。こういった環境の場合我慢していれば、いつか状況が改善する」という可能性は、低いかもしれません。

もちろん、いきなり「訴えてやる!」などと大きく動くことは難しいですよね。しかし、黙って受け続ける必要はないのです。

まずは状況の把握と相談から

まずは、冷静に状況を把握することから始めていきましょう。このとき、事実の決めつけにも気をつけたいところ。

実際に、廊下ですれ違った同僚に挨拶をしたときに返事がなく、「私はいじめられている!」と上司に訴えたところ、誤解だったというようなケースもあるようです。このように、すぐに「いじめだ」と騒ぎ立ててしまうのは、避けた方がよいでしょう。

固定電話やノートパソコン、手帳やバインダーなどオフィスのデスク周り

まずは冷静に事実を確かめ、証拠を積み重ねていくことが重要です。また、誰が代表格なのか、取り巻きのような人はいるのかなども、慎重に把握していくことをおすすめします悲しいことに、信頼している同僚に相談したところ、いじめの首謀者に筒抜けで、さらに状況が悪化してしまったという話も耳にします。

力関係や、誰が関わっているかなどを確認した上で、上司や人事部など、具体的に対策できる力がある人物や、部署へ報告するようにしてみてください。

パワハラになるケースも

職場でのいじめは、場合によっては、パワーハラスメントになることも。なお、職場でのパワハラの要件は以下の通りです。

・言動が、優越的な関係を背景としている
・仕事に必要で相当な範囲を超えている
・労働者の働く環境が害されている

参考:厚生労働省 ハラスメント防止措置リーフレット

 

口論している人たちのイラスト

これら3つを全て満たしている場合、パワハラの可能性大。パワハラというと、上司が部下に対してするというイメージを持っている方も多いのではないでしょうか? しかし場合によっては、同僚同士だったとしても、パワハラになることがあります。なお、会社はこういったパワハラなどの相談に対してきちんと対応することが、法律上義務付けられているというのもポイントです。

最後に

この記事では、職場でのいじめのよくある事例や、注意点、対応方法などを解説しました。残念ながら、職場でのいじめはまだまだなくなっていないのが現状のようです。

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執筆

塚原社会保険労務士事務所代表 塚原美彩(つかはら・みさ)

行政機関にて健康保険や厚生年金、労働基準法に関する業務を経験。2016年社会保険労務士資格を取得後、企業の人事労務コンサル、ポジティブ心理学をベースとした研修講師として活動中。趣味は日本酒酒蔵巡り。
事務所ホームページ:塚原社会保険労務士事務所

ライター所属:京都メディアライン

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