女の嫉妬が生まれる理由と傾向
他人が嫉妬の目を向けてくる場面は多々あります。嫉妬が生まれるのは、どのような理由があるのでしょうか? 嫉妬の傾向と併せて紹介します。
「比較し合うこと」で生まれやすい
嫉妬とは、誰かを妬んだり、うらやんだりすることです。自分よりも幸せそうな人・優れていると思われる人に対して発生しやすくなります。
嫉妬の厄介なところは、何がトリガーになっているのかが分かりにくいことです。「容姿」「スタイル」「仕事の評価」「結婚しているかどうか」「子供が何人いるか」など、さまざまな比較ポイントがあり、どこに重きを置くかは個人の価値観によって異なります。
「自分には身に覚えがないのに嫉妬された」というシチュエーションが発生しやすく、嫉妬に起因するトラブルは対処しにくい傾向にあります。観察好き・比較好きな人や、そういった人が多い職場では、嫉妬によるトラブルが後を絶たないケースも少なくありません。
悪口・陰口に発展する
「女の嫉妬は怖い」などといわれるのは、嫉妬が悪口や陰口に発展することが多いためでしょう。
中には、嫉妬の気持ちを心の中に留めておけない人が少なくありません。このタイプの人は、嫉妬した相手の悪口や、陰口をいうことで心のバランスを保とうとする傾向にあります。
「あの人、美人だけど性格悪いよね」「あの人、仕事はできるけど家事とか全然ダメらしいよ」など、嫉妬しやすい人ほど他人を下げることに抵抗感を抱きにくいよう。嫉妬深い人が複数人いるだけで、職場は不穏な雰囲気となり得ます。
嫉妬心を抱きやすい人の特徴
「女の嫉妬は面倒」などといわれますが、全ての人が嫉妬しやすいわけではありません。どのようなタイプの人が、嫉妬を感じやすいのでしょうか?嫉妬心の強い人にみられる特徴を見ていきましょう。
プライドが高い
嫉妬しやすいのは、プライドが高く、自分を人より上に見せたいタイプといえます。どのようなときも自分の素晴らしさ・魅力をアピールしたいと考えているため、自分よりも魅力的な人・優れた人を許せないのでしょう。少しでも自分が下に感じる瞬間があると、相手に嫉妬してしまいます。
また、プライドが高い人は、他の人が評価されたり、褒められたりすることを好まない傾向も。「完璧な自分」「誰よりも優れた自分」を演出したいと考えており、自分の存在を脅かす人全てを敵視しがちです。
「自分軸」がない
自分軸がない人とは、物事の評価や判断基準を他人に置いている人のこと。他人からの評価が何よりも重要で、自分の判断に自信を持てない傾向にあります。常に自分と他人を比較して、自分の価値を測っているのです。
他人の基準でしか物事を見られない人は、常に他人から評価されたい思いが顕著です。自分以外の誰かが評価を受けたり、もてはやされたりすると、嫉妬の気持ちが強く湧き起こってきます。
日常の小さなことまで他人と比較してしまうため、自分で自分をネガティブな方向に追い込むケースも少なくありません。
基本的にネガティブ思考
ネガティブ思考の人は、自分よりも優れた人・恵まれた人を見ると、劣等感が刺激されます。「うらやましい」という気持ちが「どうせ私なんて」に代わり「どうしてあの人ばかりよい思いをするのだろう」というところにまで考えが進んでしまうのです。
思考がネガティブになってしまう原因はさまざまありますが、自分への自信のなさや、他人の目が気になる性質などが関係しているケースが少なくありません。
「この人は自分より優れている」「あの人は自分より恵まれている」のような、ネガティブ思考が根付いている人は、自ら嫉妬のネタを探しがちです。
嫉妬心を抱くときの心理状態
嫉妬は、どのようなときに発生するのでしょうか? 嫉妬心を抱くときの心理状態を紹介します。
「うらやましい」
嫉妬している人の中に渦巻いている感情のうち、内容を問わず抱きがちなのがうらやましさです。
「仕事ができてうらやましい」「仕事と家庭をきちんと両立していてうらやましい」「美人だからうらやましい」など、人間関係においてたくさんの「うらやましい」が存在します。多くの人は嫉妬しながらも、相手の状況に憧れたり、自分もそのようになりたいと行動に移したりする人も少なくありません。
誰かに対し、すぐにうらやましいと考える人の多くは、根底に自分を卑下する気持ちを抱えている傾向にあります。「うらやましい」と「どうせ自分なんて」がセットになることが多い一方で、現状を変えるための努力は苦手な一面も。結果「うらやましい」と口にするだけで、状況が好転することがないケースも多々みられます。
「負けたくない」
職場の同期が大きな成功を収めたと聞いて、悔しい気持ちを抑えきれなくなる人もいます。本来であれば、ともに喜ぶべきところを「なぜあんな人が」と口にしてしまうこともあるかもしれません。これは「負けたくない」という気持ちが嫉妬を引き起こしていると考えられます。
人間は自分よりも圧倒的に上だと認識している人については、嫉妬しにくいもの。嫉妬の感情が生まれるのは、自分と立場や境遇が似ている人、年齢や能力・階級などが近い人に対してです。
同じような立場だと思っていた人が成功すると、自分が劣っているかのような気分に。そのため「負けたくない」「負けるわけがない」と、ネガティブな気持ちが湧き上がってくるのです。
「私の方が上なのに」
プライドが高い人は、基本的に自分が一番と考える傾向にあります。そのため、自分よりも他人が評価されるのが許せず、嫉妬心を抱くことに。
ただし、プライドが高い人の中には「嫉妬を他人に知られるのは恥ずかしい」と考える人も少なくありません。嫉妬心を隠すケースも多く、傍目からは気付きにくい場合もあります。
また、世の中には、自分で勝手に他人をランク付けしている人も。容姿や環境などを自分の基準で判断し、自分より「上」か「下」で分けているのです。
このタイプの人は、自分基準で下の人が成功すると、激しい嫉妬にかられがち。「私の方が上なのに」などと言うこともありますが、具体的な根拠はないことがほとんどです。
職場で嫉妬心を抱かれたらどうする?
職場では嫉妬がトラブルを引き起こす場合もあります。他の社員に嫉妬を向けられたときは、どのように振る舞えばよいのでしょうか? 嫉妬への対処方法を紹介します。
あえて笑顔で接してみる
一方的な思い込みから嫉妬の感情を向けてくる人には、あえて笑顔で接するのがよいでしょう。
思い込みの激しい人は、自分の中でこちらに関するストーリーを作り上げているのかもしれません。きちんとコミュニケーションを取って優しく接すれば、誤解が解けて相手の態度が軟化するケースもあります。
また、一方的にライバル視されている場合は、自分の弱みをさらけ出すことも一つの方法。誰かをライバル視する人は、自分が上に立ちたいと考えている傾向にあります。弱みを見せて「嫉妬する対象ではない」と安心すれば、理不尽な嫉妬は収まるかもしれません。
なるべく距離を置く
「嫉妬してくる人を相手にして、神経をすり減らしたくない」と考えるなら、なるべく距離を置きましょう。物理的な接触を避けていれば、直接ダメージを受けるリスクは少なくなります。
とはいえ、相手が同じ職場にいる場合、完全に関係を断つのは難しいかもしれません。この場合、接触は業務連絡があるときのみにします。
相手の陰口や悪口が聞こえてもスルーし、なるべく相手の視界に入らないようにしたり、相手を視界に入れないようにしたりすることが重要です。
プライベートについては話さない
職場の席が近かったり、チームが一緒だったりすると、あからさまに距離を置きにくい場合もあります。どうしてもやり取りをする必要があるときは、プライベートの情報は伝えない方が賢明です。
常に他人と自分とを比較している人は、何がトリガーになって嫉妬が起こるか分かりません。家庭のこと・子供のことを聞かれても、適当に濁してやり過ごすのがよいでしょう。どうしても話をしなければならない場合は、当たり障りのない職場のできごとからネタを拾うようにします。
自分が嫉妬をしてしまいそうになったら?
職場にキラキラしている人がいると、自分が嫉妬をしていると気付くケースがあるかもしれません。嫉妬心が湧き上がってきた場合、どのように対処すればよいのでしょうか? 自分の中の嫉妬心との向き合い方を紹介します。
嫉妬の気持ちを認める
「私の方が仕事ができるのに」「どうしてあの人が評価されるの?」など、他の社員に対してネガティブな嫉妬の感情が湧いてきたら、嫉妬をしている自分を自覚することから始めます。
嫉妬をしている自分を認めないままだと、心の中にネガティブな感情が蓄積されてしまうことに。積もり積もって大きなストレスになれば、メンタル面でダメージを受けるかもしれません。「今、私は嫉妬してしまった」と認め、ネガティブな感情と真正面から向き合うことが大切です。
嫉妬の感情と向き合う方法は、声に出す・紙に書くなどがあります。ひとまず嫉妬を外に出すことが、心の平穏につながるはずです。
「所詮は人ごと」と割り切る
物事を見る目が他人視点になると、うらやむ必要のないことまでうらやましくなってしまいがちです。
他の人の成功や、自慢話に心がザワザワしてしまったら「自分とは関係のないこと」と割り切るのが重要です。自分の仕事や大切にしていることに意識を向けるようにすれば、他人の状況は関係ないと思えるようになります。
嫉妬を感じたときのポイントは「所詮は人ごと」「自分は自分」と唱えることです。自分視点で物事を見やすくなり、嫉妬を感じるシーンが自然に少なくなるでしょう。
自分のよいところを挙げてみる
自己肯定感の低さから嫉妬が起こりやすくなっている場合は、自分のよさを認めることが大切です。
まずは、自分のよいところや長所を紙に書き出します。自分の長所をリストアップしていけば、自分のよさを再確認できます。また、感謝の気持ちも湧いてきて、他人に嫉妬している場合ではないと思えるかもしれません。
自分の欠点や弱点が嫉妬の起点になっている場合は、改善するための一歩を踏み出す勇気が必要です。「自分はちゃんと努力をしている」という事実が自信につながって、自己肯定感を高めてくれます。
自分を大切な存在だと思えるようになれば、他人に嫉妬を感じる回数も少なくなるはずです。
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